あみ観光協会 ブランディング研修

観光の未来を考える基盤整理
任意団体あみ観光協会の法人化に向け、委員候補者16名を対象としたブランディングセミナー・ワークショップを企画・実施。
単に「法人という器をつくる」ことを目的とせず、なぜ観光協会が必要なのか、どんな人たちで運営するのか、阿見町ならではの観光資源を誰にどんな体験として届けるのかまでを参加者とともに整理した。
チームビルディング、情報発信、ブランド設計から、観光コンテンツの磨き込み、ターゲット設定、カスタマージャーニーまで、法人化後の活動につながる一連のプログラムを設計した。
背景
●法人格を持つ前に「何のための組織か」を考える
あみ観光協会では法人化に伴い、観光プロモーションだけでなく、コミュニケーションセンターの運営、ふるさと納税、旅行業、体験型観光など、多様な事業可能性が検討されていた。
一方、できることが増えるほど重要になるのが、「何をするか」の前にある「何のためにやるのか」。新しい組織をつくっても、関わる人が目的を共有し、自分自身の役割ややりたいことと結びついていなければ、継続的な活動にはなりにくい。
そこで、法人化を事務的な組織変更で終わらせず、阿見の観光を担う人たち自身が、組織の目的と未来を考える機会として研修を設計した。
施策
●チームづくりから、売れる観光体験づくりまで
第1回では、「まちづくりはひとづくり」をテーマに、主体的なメンバーが集まるチームのつくり方を中心に講義。個人の自己実現と組織の目的を結びつけること、市民に関わりしろをつくること、発信を通じて活動を開いていくことなどを共有した。資料でも「主体的なひとの集まりで、プロジェクトの熱量は保たれる」と整理している。
また、SNSやWebを単なる宣伝手段として捉えず、「阿見町の言葉を発する」という責任や、関係者への取材姿勢、コンテンツ制作の役割分担まで解説した。
第2回では、阿見町にある資源を「観光資源」に変える実践へ。SNS上の反応もリサーチしながら目玉コンテンツを見つけ、VRIOの考え方を用いて、経済価値・希少性・模倣困難性・実現する組織体制の観点から磨き込んだ。
さらに、目玉体験を中心に「誰がファンになるのか」「どこから来るのか」「どんな交通手段か」「前後に何を体験するか」まで1泊2日のカスタマージャーニーとして設計。単発の観光スポット紹介ではなく、滞在時間や総消費額、再訪まで考えた観光商品づくりへつなげた。
成果
●コアメンバーと「新しい観光協会」の輪郭を考える
法人化を担う委員候補者20名弱が参加し、チームづくり、広報、ブランド、観光商品という異なるテーマを横断して、阿見町の観光の未来を議論した。
研修では、阿見町ならではの「目玉コンテンツ」と、そのファンになり得る具体的な観光客像を設定し、SNSによるリサーチやカスタマージャーニーを使って磨き込む方法まで共有。
法人化という制度上の節目を、「新しい組織をつくる」だけではなく、「誰と、誰のために、どんな観光をつくるのか」を考えるスタート地点へ変える研修となった。